片眼で過ごしたときがあった はんぶん ひとつ〜♪ はんぶん ひとつ〜♪ みえる方の目は浮かれ やけにはっきり 見えた

反復に耐える やがて わずかな違いは 音の粒 銀の箔 塩ひとつまみほど まあ つまりは 塩梅が わかるということ

砂漠で 落語をやるつもりだった 非凡な夢 だいじに黙っていた 昨日 なにげなくみた映画が それを やっていた 非凡が揺れた くやしいけど いいんだ 風と砂と笑 だれのものでもない 共振

ぞんざいに扱わないもの 古い箱とか 裏表紙とか 片隅心とか

猫に 手をのばしたら かわされた 孤独の寸法が ちがう