きわどいことがずいぶんあった
政治的に殺されかけたこともあった
若いときの荒ごとは濁流の勢いにのり
ゆっくり恐怖をあじわうヒマもなかった
いまは
幻影のしっぽが滑ってゆく
きみの夢もみたよ
転々と仕事を変え生き方変えて いまきみはどこでなにをしてる
そこで目が覚めた
きみはとっくに命を絶ってしまったのだね
そして近くにいる
大声で強がって話しが長くて
こっちの世界では困ったヤツだけど
いま
きみがしっぽをふれば 消え入りそうな風鈴の音だ
だいじょうぶきいてるよ あしたもあさっても ここにいるかぎり