2020-01-01から1年間の記事一覧

中間におくときわだつことがある

外に出ると そこらじゅうミントやアップルミントが伸びているまとめて結んで風呂に入れたりもするが 部屋のあちこちに置きたい が それは無理ネコはどんな花にも草にも ちょっかいを出さずにはいられないのだネコが寝ているすきに コップにさしたら 風が透き…

しゃにむに突き進まなくても 進歩することがある ひさしぶりの稽古 tosiyaが良くなっていた動きの段取りもタイミングもすっかり忘れていたがなにもない空間で なにも動かず 在るがままの伝達 熟成した漬け物のように うまくなった

自粛というわけではなくほとんど出かけない 若いときの好き勝手で出歩くのを使い果たしたのかもしれない ひきこもりのもりに森という字をあててみる

畑との境に生い茂る草を刈ることで光の入りが変わりこの緑の色なんだよと教えられた

むかし読んで 面白くなかった本あの頃は本の数だけを読み急いだ なにしろ現実がいそがしかったその現実が様相を変え ヒトや生きがいとのかかわりの 深く持つ意味合いも 変わるとホコリまみれの本に 光と影の どちらも射しこむことがしれた 本は 現実のすき間…

最近養老孟司さんが好きだ ぶっきらぼうな言い方ポケットに手をつっこんだ立ち姿 刃こぼれの鈍い刀で鋭く斬り込む アラン・ドロンには できなかったことってかんじ

犬や猫はひとより寂しがりやだ ひとには理屈があるからそれにすがったりすくわれたりもするが 犬や猫には体温だけだ でこの子には体温があるのかな

見送る犬 どんだけ淋しいの 家にはまだ他の人がいるのに

ジョットの絵をみていた奇妙にさりげなく変だしかしみているうちにジョットは正しいと想えてくる 抑制を鍛えるとこんなふうになるのだろう はぶいたものが熱をおびて背後に位置する

猫は ガリガリにやせ あと半日おそかったら 助からなかった あいしてるよなんども云った病院にいる猫にむかってなんども云った それからちょっとしたかけひきをしたわたしのだいじなものをさしだしたなにをひきかえにしたかはナイショサムライのかくごでのぞ…

あたらしい家族!

劇団の養成所ではバクテンをやらされた頭を使わず瞬時にからだを働かせる訓練だという不安やためらいが禁物な世界だおもいっきりの良さが能力とされた だがそうだろうか 対話を重ねるうち たじろぎ ためらい よどみの沈黙にひかれはじめた

夕方は色が増す すべり落ちていくかけがえのない 今日に ふわりと投げられた 別れの 色とりどりの 紙テープのように

おままごとが好きだったせいか いまだに 元気で愚痴を云わない母ちゃんの役を やってるつもり うまくやり通せたら 最期に アバンギャルドな女に もどるつもり

宋の輪花鉢をとりだしてみるといつかの桜があった 写真にしてそのまま枯れたのだろう きのうの杯は朝鮮 きょうのこれは中国 白への憧れがせつせつと伝わる

散りました

月の美しい晩に 電波でやってきておなじ月を 眺めたりするとたとえ遠くかなたでも さわさわとささやいて声にならない 言葉にならない記号が夜空をわたっていくような気がする 受信完了。

花はミツバチの羽音で 蜜を甘くするという

最初の山で両足の爪をはがした二度三度でまずまずの付き合いになったが やはり山は眺めるもので登りたいと血がさわぐわけではないそれに比べ大家の奥さんは毎年雪が溶けると 山にむかって浮き足立つ今年は家族の中の小さい子どもたちもいっしょに登ると言う …

にっちもさっちもいかなくなると 大事なものを手離すすなわち売る ミルテの卒業旅行資金ぐりも まかせな!とばかり 10個売りさばいた 瞳をもつモノたちを包みながら 開けた瞬間のわななきを空想し 末永く可愛がってもらいなねと 最後にもうひとなでする未練…

古いちいさな借家 仮住まいのつもりが23年世話になった 山桜もそだちのびた枝は屋根を抱えている

カラマツもサクラも伐られ道はひろびろ 舗装のてりかえし 嘆くなよ うたえ うたえ取り残されたいっぽんのでんしんばしらが空をつついて あくびした

[ この道を来てこの道を帰っていった人たち 桜がほころび始めた わたしはここにいる ずっといるからね

[ 玄関の外に花わさびがおいてある大家 さんだ 二本を水にさしてみた可憐で繊細で食べてはいけないような白だ

となりの中国人が かあさん、かあさんと呼ぶから出てみると 作った、食べてと餃子をくれた お返しに母さんはにを作ろうか悩んだ末にバナナケーキを焼いたかあさんと呼ばれたのは生まれてはじめて ときめくわ~

去年の暮れに 来年は大変なことになる 世界の経済が破綻する と 誰かが云った誰だ 顔も経歴も テレビから聞いた声だけで 覚えがない預言者とか経済の専門家ではない まるで野菜の高騰や明日の天気を告げるように あたりまえの声で静かに言った 空から降るか…

立ち去ったうちの1人から連絡があった私が朗読した漱石の夢十夜が気に入らず発端はそこであとはなにもかもこちらのやりくちが気にそまらず居なくなったいいやつだ だから反乱したとおもう無言におおきい山に 成れるか わたし むり………。

立て続けに人が消える二度と接触不能の絶交となる 本質的な話ができた関係だったのにと 口惜しく嘆くとわたしは本質的な話しは嫌いとミルテにぴしゃりとやられた。であるなら私と娘のうまい具合のこの日々はなんなのか暮らしの本質は濁らないってことかつま…

トマト

くちにいれるまえジャン-コクトーさんへ